
掲示板サービスで「出て行け」と書かれた
■創業の経緯を教えてください。
私の専門は工業デザインだったのですが、独り立ちしていくにあたってWebデザインをやろうと思い立ちました。しかし、当時は書籍等の情報もなく、自分自身には人脈もお金もないのでどうしたらWEBデザインができるのかがわからない。そこでインターネットの掲示板に質問をしてみたのです。初歩的な質問を。そうしたら、「マナーがなってない」とか「場所が違う」とか「その質問は過去のやりとりを見ろ」とか、アドバイスを得られるどころか厳しい指摘をいくつも受けたのです。
そこで、「Webは分からないけど、プロダクトデザインだったらわかる、それを教えるからバーターしましょう」と提案したところ、しまいには「出て行け」と書かれた。これに大変ショックを受けたのです。
インターネットが発展する原点の話をご存じですか? 例えば学術論文をネット上に公開すると、それを読んだ人が自分の経験や考察を上乗せして別のドキュメントを公開し、それが次第に大勢の共有資産になっていく。「相互補完精神」が基本としてあるのだと。
しかし、どうも現実は正しく進化していない、これはまずいんじゃないか、と思った。
そこで、「Q&A方式」の掲示板サービスを思いつきました。
困っている人が質問を書き込むと、そのテーマに詳しい人や興味がある人に向けてメールが自動送信されます。そのメールをクリックすると回答を書き込む画面が現われます。回答は、質問をした人にメールでも送信され、WEB上では誰でも見ることができます。回答が役に立ったら、感謝の気持ちを表現したり、他の人の質問(自分の得意なジャンル)に答えてあげることで助け合いが循環していく。そして利用は無料。
私の専門は工業デザインだったのですが、独り立ちしていくにあたってWebデザインをやろうと思い立ちました。しかし、当時は書籍等の情報もなく、自分自身には人脈もお金もないのでどうしたらWEBデザインができるのかがわからない。そこでインターネットの掲示板に質問をしてみたのです。初歩的な質問を。そうしたら、「マナーがなってない」とか「場所が違う」とか「その質問は過去のやりとりを見ろ」とか、アドバイスを得られるどころか厳しい指摘をいくつも受けたのです。そこで、「Webは分からないけど、プロダクトデザインだったらわかる、それを教えるからバーターしましょう」と提案したところ、しまいには「出て行け」と書かれた。これに大変ショックを受けたのです。
インターネットが発展する原点の話をご存じですか? 例えば学術論文をネット上に公開すると、それを読んだ人が自分の経験や考察を上乗せして別のドキュメントを公開し、それが次第に大勢の共有資産になっていく。「相互補完精神」が基本としてあるのだと。
しかし、どうも現実は正しく進化していない、これはまずいんじゃないか、と思った。
そこで、「Q&A方式」の掲示板サービスを思いつきました。
困っている人が質問を書き込むと、そのテーマに詳しい人や興味がある人に向けてメールが自動送信されます。そのメールをクリックすると回答を書き込む画面が現われます。回答は、質問をした人にメールでも送信され、WEB上では誰でも見ることができます。回答が役に立ったら、感謝の気持ちを表現したり、他の人の質問(自分の得意なジャンル)に答えてあげることで助け合いが循環していく。そして利用は無料。
こんなものがあったら皆が喜ぶんじゃないかと考えたんです。
■兼元社長はこのシステムを「ありがとうの連鎖」などとおっしゃっていますね。
初期のサイトと現在のそれとは違いがありますか?
色や形やマークなどは変わっていますけど、基本の機能はほとんど変わっていません。RSSを入れるとか、ブックマーク機能を入れるとか、周辺の機能向上はありますが、根本のところは創業時のモデルのままですね。
■初期のころの思い出話をお聞かせください。
ひとつはオフィスですね。今でこそきれいなビルに入っていますが、最初のオフィスというのはそれはもう、ボロボロの場所でした。
■路地裏の木造アパートを事務所にしていましたよね。
すでにインプレスさんや楽天さんが出資を決めた前後のことだったと思いますが、あれほどに絵に描いたような最低コストの事務所は私も見たことがありません(笑)。
当時NTTを辞めて当社に参加してくれた福田(現、副社長)は、「あのときにいい環境で仕事をしていたら、自分は来なかった。創業初期をいかにケチ臭く体裁構わずやるか、という姿勢に共感した。」とよく皆に言ってくれます。今でもその当時の気持ちを忘れないように、あえて一部の環境を社内に残しているんですよ。
初期のサイトと現在のそれとは違いがありますか?
色や形やマークなどは変わっていますけど、基本の機能はほとんど変わっていません。RSSを入れるとか、ブックマーク機能を入れるとか、周辺の機能向上はありますが、根本のところは創業時のモデルのままですね。
■初期のころの思い出話をお聞かせください。
ひとつはオフィスですね。今でこそきれいなビルに入っていますが、最初のオフィスというのはそれはもう、ボロボロの場所でした。
■路地裏の木造アパートを事務所にしていましたよね。
すでにインプレスさんや楽天さんが出資を決めた前後のことだったと思いますが、あれほどに絵に描いたような最低コストの事務所は私も見たことがありません(笑)。当時NTTを辞めて当社に参加してくれた福田(現、副社長)は、「あのときにいい環境で仕事をしていたら、自分は来なかった。創業初期をいかにケチ臭く体裁構わずやるか、という姿勢に共感した。」とよく皆に言ってくれます。今でもその当時の気持ちを忘れないように、あえて一部の環境を社内に残しているんですよ。
ユーザによってつくられたシステムを企業に販売
■現在の状況を教えてください。
ポータル事業とソリューション事業の2つの事業があります。
共通しているのは、企業のサポートセンターを効率化し、コストセンターをプロフィットセンターに変えていくということです。
まず「ポータル事業」の方ですが、一般のインターネット利用者がお互いに知識を交換して助け合う無料Q&Aサイト『okwave.jp』の運営をしています。会員数は78万人(2007年6月現在)、1日で約1万件のQ&Aがやり取りされています。
ここで蓄積されたデータベースやQ&Aのしくみをそのまま企業向けにOEM提供していまして、約40社にご利用いただいています。
■有名企業が多数導入されていますね。どんな理由なのでしょうか。
ポータルサイトさんの場合、通常の検索サービスでは見つけることのできない情報にたどり着くための補完的サービスとして導入いただいていますが、これがニーズとしては年々高まっています。
Q&A方式というのは、1つの質問にいろいろな意見や視点が並ぶわけですが、最終的にはそれを見た利用者が自分自身で答えを決められるというところがすごくいいらしいのです。
ハードメーカーやソフトメーカーさんの場合、自社のサポートセンターでは答えにくい質問が年々増えています。例えば「メールが送れない」ことの原因は何か。ハードなのかソフトなのか回線なのかプロバイダなのか、自分の操作ミスなのか。責任をもって回答できる主体者がなくなってきているのです。このような質問が各企業のQ&Aコーナーを経由して、OKWaveに大量に寄せられているのです。次にソリューション事業ですが、簡単にいうと、データベースの中身を消してシステムだけを企業向けに提供します。
利用目的は2つあって、1つは社内の情報共有。仕事の現場で埋もれている知識や経験を社内Q&Aサイトを立ち上げることによって「見える化」します。
もう1つはヘルプデスク。お客様とサポート担当者、さらに関係部署などとのコミュニケーションを円滑にし、FAQ生成を促すことで、問い合わせ対応業務を受け身から攻めの体制に変えます。
現在、両事業あわせて約200社の企業様にシステムを提供しており、例えばJR東日本、Yahoo!Japan、AllAbout、松下電器産業、ジャパンネット銀行などがお得意様です。
■2006年に株式公開を達成されました。最近の変化は何かありますか。
広告に関する動きが変化してきましたね。
従来言われていたのは「OKWaveは広告媒体としては売れない。ユーザはそもそも購買目的でQ&Aを利用しているわけではないから。」ということでした。これまで本当に多くの人に指摘されましたね。「無料のQ&Aサイトは(運営に膨大なコストがかかるので)撤退すべきだ」という議論が真剣に語られたことも何度かあったのです。
しかしアンケートでよくよく調べてみると、Q&Aを読んでいるうちにモノが欲しくなったとかモノを買う参考になったという人が4割〜5割いらっしゃるんですね。OKWaveを参考にして実際にモノを買ったという人がたくさんいることが分かり、広告が入り始めた。
経験知をビジネスに、ありがとうの連鎖を世界に
■OKWaveの将来像をお聞かせください。
世界中の人と人を信頼と満足でつないでいくために、2010年までに10カ国語/100カ国に広げていきたいですね。最近中国の会社と事業提携をしました。中国語版、そして英語版は早期に開始したい。
日本語を含めた3カ国語でネット人口の6割はカバーできるのじゃないかと思います。
Q&Aサイトが成り立つ根源的な理由は、思いやりとか優しさとか助け合いというものを人間が心の中に持っているからですよね。そしてこれは本来、世界の中でも日本人が得意とする領域だと思います。Q&Aサイトを通じて「ありがとう」という言葉で人と人を結びつけ、世界中の誤解や対立を解きほぐして世界平和に貢献をする、というのが僕らの仕事だと思っています。
ビジネス的な話をしますと、「経験知に課金できる世の中が来る」と考えています。
情報化社会が発達することによって、世界がよりフラットになり、従来型の専門家とか権威というものが成立しにくくなっています。
例えば今、SOX法対策やセカンドライフ(最新のバーチャルリアリティゲーム)を米国で体験してきた人の講演に人気が集まっているそうです。話者は、決して専門家とか識者と言われている人ではないらしい。
有名シンクタンクの分析よりも、専門家の講話よりも、具体的な経験談のほうが参考になるしお金を払う人も増えている、という状況が広がっていると思いませんか?
「メールが送れない」というトラブルを解決する糸口はメーカーのサポートセンターよりもユーザどうしのQ&Aから見つけたほうが早い、というのも同じ現象です。
■「経験知こそが新しい価値を生む」という、この変化は、ビジネスにおいても政治や教育などの現場においても広がっていくと思いますね! 本日はありがとうございました。
(聞き手:弊社代表須田)
・ステイオンサービス
・運用/障害対応サービス
「ITは企業の各種サービスを支えているインフラです。ますます変化が顕著になる分野で、専門性と経験知というのがもっともっと必要になってくる。
当社としても、自分たちでIT基盤を支えていくよりも、テクネットと組むことで安心したいと思ったので、お付き合いさせて頂き、投資もさせて頂いています。
この分野で最新のサービスを常に提供して頂ける会社だと期待しています。」







